2006 Fiscal Year Annual Research Report
大気圧非平衡プラズマプロセスを用いたゲルマニウム上高誘電率絶縁膜の形成と物性評価
Project/Area Number |
06J07236
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
早川 竜馬 独立行政法人物質・材料研究機構, 半導体材料センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 大気圧非平衡プラズマ / プラズマ窒化 / シリコン / ゲルマニウム / 高誘電率絶縁膜 / X線光電子分光測定 / 電気特性評価 |
Research Abstract |
[研究計画書記載の主な研究課題] 1、大気圧窒素プラズマによるゲルマニウム及びシリコン基板の表面窒化の比較 2、大気圧酸素・窒素プラズマによる高誘電率絶縁膜(酸化ハフニウム,酸化イットリウム)の形成技術の確立 [得られた研究成果] 1、ゲルマニウムの窒化について検討する前段階として、大気圧窒素プラズマ及び低圧RF(Radio Frequency)プラズマを用いて形成した窒化膜の結合状態の比較を行った。これまで、放射光光電子分光測定(BL23SU)による膜中結合状態の解析から大気圧窒素プラズマ及び低圧RFプラズマを用いて形成した窒化膜では、界面遷移層の構造が異なることが示唆されていた。この結果を明らかにするために、異なる面方位の基板を用いて電気特性評価を行った結果、大気圧プラズマ窒化膜においては、Si(001)基板を用いた方がSi(111)基板よりも界面欠陥密度を低減できることが明らかになった。この結果は、界面遷移層の構成成分とSi基板面方位の関係とよく一致しており、大気圧プラズマにおいて作製した窒化膜においては、Si_3N_2が主成分であることが明らかになった。 2、レーザーアブレーション法と大気圧プラズマを併用した製膜法を確立するために、これまで使用していた平行平板電極型のプラズマ装置からICF70ポートに導入できるようにガン型の構造に改良することを試みた。酸素および窒素を用いてプラズマを形成することに成功しているが、レーザーアブレーション可能な圧力まで減圧すると安定なプラズマ放電を維持できなくなることが問題となっている。この点については、高電圧の印加方法等を改良することによって克服できると考えている。しかしながら、新規に開発したプラズマガンを用いて、大気圧において酸化イットリウムの窒化を試みた結果、プラズマ照射していない試料と比較してリーク電流を低減できることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)