2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J07269
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
田原 啓祐 Osaka City University, 大学院・経営学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 通信 / 郵便(史) / 情報 / 交通(史) / 公共性 / 経済史 / 日本近現代史 / ネットワーク |
Research Abstract |
前年度より、『日本近代郵便史』(藪内吉彦と共著)の執筆を続けており、次年度(平成21年度)内に福村出版より刊行される予定である。本書は、幕末より日露戦後経営期まで(1860年代から1900年初年代まで)の日本近代郵便の形成過程をたどることを目的とし、通史編(時代順に全5章)、各論編(執筆者2名がそれぞれ1本論文を執筆)、史料編、年表で構成されている。田原啓祐は通史編の序章および第4章、第5章(明治前期及び後期以降)を担当している。現在、通史編・史料編および年表がほぼ完成し、田原の各論編収録予定の論文「戦前期地方商家の通信利用-兵庫県揖保郡土井勘次郎家の事例より-」を執筆中である。 また、2008年10月より、「郵政資料館の所蔵資料を活用した郵政の歴史・文化に関する研究会」が発足し、5つの分科会が設置され、今後2年間を第一期としてそれぞれ研究活動を行うこと、将来は資料館の援助により年報等の形で研究成果の刊行をすることなどが決まった。第一分科会は、「第二次大戦以前における郵便局の経営史」(主査・石井寛治(東京大学名誉教授))というテーマで、特定郵便局の経営資料に基づく研究を進める目的で設置された。田原は第一分科会のメンバーに加わり、2008年12月2日、第一分科会第1回において、「郵便局の経営史研究について」というテーマで報告を行った。郵政歴史文化研究会、第一分科会への参加は、逓信省の郵便事業政策に関する内部史料や未整理の状態にある膨大な郵便局史料を閲覧する機会を得ることができ、時代を下って大正期・昭和初期における郵便事業を検討するとともに、3年目の研究計画である、戦前期全体の日本郵便事業についての総括的研究を進めていく上で、非常に有益な機会を得たと考える。
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Research Products
(1 results)