2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J07951
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
山本 尚理 Tokai University, 健廉科学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | DNA解析 / 真菌 / ポリメラーゼ連鎖反応(PCR) / アレルギー / Real-time PCR |
Research Abstract |
研究者らは、被験者(特に乳幼児)にとって負担の少ない携帯型アレルゲン捕集装置(PAAS: Personal Aeroallergen Sampler)を開発した。本年度は、PAASによる真菌(カビ)の捕集について基礎検討を行うと同時に、捕集した真菌を分析するためのDNA解析法の検討を行った。具体的には、微細ビーズを用いた真菌細胞壁の破砕手法の検討を行うと同時に、破砕後の試料から真菌DNAを抽出精製するための手法を確立した。さらには、抽出した真菌DNAを検出するためのDNA解析法、具体的には、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)やReal-time PCRなどの手法について検討を行った。実験室レベルでの検討の結果、Real-time PCRを用いることで、10^0〜10^1細胞レベルで真菌定量が可能であることが示唆された。しかしながら、環境中真菌の測定においては、真菌以外のDNAも混在していることから、環境中真菌の検出に特化したDNA解析法を開発することで、より精度の高い環境計測を可能にする必要があると言える。 また、真菌とともに重要なアレルゲンであるスギ花粉について、神奈川県内の幼稚園において、PAASおよび既存手法であるInstitute of Occupational Medicine(IOM)サンプラーで現在測定中である。乳幼児期におけるアレルゲンへの曝露は、その後における免疫系の感作や症状の発症に対して重要であることが示唆されていることから、広範かつ体系的な曝露評価調査を行う必要があると言える。
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Research Products
(4 results)