2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J07951
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
山本 尚理 Tokai University, 健康科学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | DNA解析 / 真菌 / ポリメラーゼ連鎖反応(PCR) / アレルギー / Real-time PCR / スギ花粉 |
Research Abstract |
研究者らは、被験者(特に乳幼児)にとって負担の少ない携帯型アレルゲン捕集装置(PAAS:Personal Aeroallergen Sampler)を開発した。本年度は、PAASによる真菌(カビ)の捕集について基礎検討を行ったと同時に、捕集した真菌を分析するためのDNA解析法について検討を行った。具体的には、試料中に存在する真菌DNAを定量するためのReal-time PCR手法を確立した。特に、微細ビーズを用いた真菌細胞からのDNA抽出についてモデル化を行い、抽出したDNAをReal-time PCRで定量するためのPCR条件について最適化を行った。 また、真菌とともに重要なアレルゲンであるスギ花粉について、2008年1月〜4月の期間、神奈川県伊勢原市内の幼稚園において、PAASおよび既存手法であるInstitute of Occupational Medicine(IOM)サンプラーで測定を行い、特に、スギ花粉の室内外濃度の関係について、大気浮遊粉塵および二酸化炭素濃度の測定とともに調査した。調査の結果、室内と比較し室外スギ花粉濃度のほうが20-30倍高濃度であること、室内の花粉濃度のピークは、室外濃度のピークより2週間程度遅れて到来することなどが確認された。スギ花粉が室内に侵入する要因として、換気、衣服付着による持込があげられる。したがって、室内におけるスギ花粉曝露の危険性は、室外において最大花粉濃度が観測された約半月後にピークを迎えることが予想された。
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Research Products
(15 results)