2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J08014
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
橋山 一哉 The Graduate University for Advanced Studies, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ショウジョウバエ / 生殖細胞 / 極細胞 |
Research Abstract |
極細胞における研究 前年度、SUMO化を阻害させると、メスのみで始原生殖細胞が細胞死を起こすことが明らかとなった。この結果は、当初想定していた、始原生殖細胞の運動とは少し外れるが、この成果は、これまで全く研究されてこなかった始原生殖細胞の性決定機構を明らかにできる可能性が秘められていた。そこで今年度は、この性特異的な細胞死を指標に、始原生殖細胞の性差を決定する遺伝子の同定を試みた。その結果、メスの始原生殖細胞においてSx1遺伝子が細胞自律的に発現し、性差を形成していることが明らかとなった(投稿準備中)。今後は、Sx1による始原生殖細胞の性決定のメカニズムを明らかにしていく予定である。 ホルモン応答性遺伝子ftz-f1の研究 FTZ-F1は,エクジソンのパルスによって誘導され,孵艀化直前の後期胚,幼虫脱皮,蛹化の直前に一過的に発現する転写因子である。以前の解析により,FTZ-F1の時期特異的発現に関わる領域が,FTZ-F1遺伝子の転写開始点付近約1.6kb以内に存在することが明らかになっていた。そこで、この1.6kbの領域に結合する因子を同定(Blimp-1)した(論文1)。Blimp-1は高等生物でも広く保存されている遺伝子であり、マウスでは始原生殖細胞の決定に関わると考えられている。今回の成果は、様々な発生メカニズムの解明に繋がると期待される。
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Research Products
(4 results)