2006 Fiscal Year Annual Research Report
高校生が書く自由英作文の評価研究-作文のプロセスとプロダクトの評価-
Project/Area Number |
06J08274
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山西 博之 広島大学, 大学院教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 自由英作文 / プロセス / 評価 / 高校生 |
Research Abstract |
本年度は,日本人高校生が書く自由英作文のプロセスに関する評価を行うことを可能にする枠組みを得るために,以下のような検討を行った。 (1)これまでの研究において高校生からボトムアップで得られた作文のプロセスに関するデータを「作文方略」という観点からまとめ直し,60項目からなる作文プロセス把握用の暫定的な質問紙を作成した。 (2)100人規模の高校生に対して,上記の暫定的な質問紙を用いた調査を実施し,高校生の作文プロセスの実態把握を行うとともに,質問紙項目の精選および追加を行った。 (3)さらに高等学校で自由英作文を指導する教員に対しても暫定的な質問紙項目の吟味を依頼し,(2)の結果とあわせた検討を行った。その結果,9項目の不適格項目を削除し,51項目からなる高校生の自由英作文プロセスを測定するための質問紙を得た。 (4)全国の高等学校に対して1,000人規模の質問紙調査を依頼し,調査結果を回収した。 上記(1)〜(3)の検討によって,高校生が実際に自由英作文を書いている中で得られた作文方略をリスト化し,より多数の高校生に対する検討を行うこと及び指導する側である教員の意見を加味することで,信頼性・妥当性の高い質問紙を作成した。また,(4)の検討によって回収されたデータを分析することで高校生の作文プロセスの実態の把握および質問紙のさらなる改良が可能になると考えられる。今後はこのデータの分析を進めるとともに,作文のプロダクトとの関連を明らかにするための検討を進めたい。 なお,上記(1)〜(3)までの成果は,報告者が平成19年3月に広島大学に提出し受理された博士論文において報告された。
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Research Products
(1 results)