2007 Fiscal Year Annual Research Report
熱プラズマジェットの半導体プロセスへの導入とデバイス応用
Project/Area Number |
06J08363
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
加久 博隆 Hiroshima University, 大学院・先端物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 低温プロセス / 再結晶化技術 / Si / TFT / プラズマ / 非平衡熱処理 |
Research Abstract |
デバイス作成にむけて熱プラズマジェット結晶化技術をドープSi膜に適用し、結晶化と同時に活性化を行った。このとき、熱処理過程を石英の反射率変化を実時間観測し、反射率の温度変化と熱拡散のシミュレーションとのフィッティングからプラズマ状態や処理条件に対する温度変化観測した。処理温度の上昇に伴いドープSi膜の伝導度は低下し、非常に低抵抗な(7.3x10^<-4>cm^<-3>)膜を得る事ができた。このとき、キャリア密度がPの熱平衡固溶限の三倍近い値を示した。さらに、ドーパントの活性化率は処理温度だけで無く、加熱・冷却速度に強く依存することが確認された。従来の熱平衡処理による活性化と異なり、寄短時間での処理がドーパントの活性化において非常に重要な役割を担うと考えられる。これにより低温プロセスにおいて、熱プラズマジェットが不純物の活性化に有効であることが確認され、熱プラズマジェットの新たな応用分野が拓かれた。 さらに、上述の熱プラズマジェットによる活性化技術にに加えて前年度に行った熱プラズマジェットによるSi膜の結晶化技術を組み合わせてトップゲート型TFTの作製を試みた。熱プラズマジェットを用いることにより、ソース・ドレイン領域の活性化とチャネル部の結晶化を同時に行った。作製されたTFTは良好なTFT特性を示し、処理温度・処理時間の増大に伴い向上し、最大電界降下移動度は75cm^2/Vsに達した。これより、TFT特性はチャネルの結晶性に強く依存しており、十分に低抵抗なソース・ドレイン領域を得ることが出来た。以上より、熱プラズマジェットによる熱処理技術がTFT作製に十分に応用可能であることが実証された。
|
Research Products
(12 results)