2006 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン集積化アンテナによるワイヤレス信号伝送の研究
Project/Area Number |
06J08364
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木本 健太郎 広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | オンチップ集積化アンテナ / 等価回路 / ウルトラワイドバンド通信 |
Research Abstract |
本年度はシリコン基板における電磁波伝搬の解明、アンテナ伝送利得の改善を行うため、ウルトラワイドバンド通信に対応したシリコン集積化アンテナの等価回路モデルの開発を行い、シリコン集積化アンテナによるワイヤレス信号伝送の研究をさらに進める目的で以下のとおり実施した。 1.シリコン集積化アンテナの等価回路モデルを開発するため、3次元電磁界シミュレーターを用いて、シリコン集積化アンテナの放射効率に対するアンテナ長、シリコン基板膜厚、シリコン基板抵抗率依存性を求め、放射抵抗をそれぞれ導出した。 2.導出した放射抵抗を用いて、電磁波伝搬経路を含んだシリコン集積化アンテナの等価回路モデルを開発した。 3.等価回路モデルにおいて実測とシミュレーション結果とのRLC素子のパラメーターフィッティングを行い、シリコン集積化アンテナ伝送特性の解析を周波数ドメイン、タイムドメインにおいて行った。 4.RLC素子のパラメータに対するアンテナ長、シリコン基板抵抗率、アンテナ間距離依存性を求めた。 5.アンテナ伝送利得を改善するため、放射効率に対するシリコン集積化アンテナの酸化膜厚、シリコン基板膜厚、シリコン基板抵抗率の影響を調べた。放射効率を改善することで、アンテナ伝送利得の改善を図った。 6.18μm CMOSテクノロジーを用いて作製したオンチップ集積化ミアンダアンテナのシリコンチップ間伝送特性の評価を行った。 7.IEEE VLSIシンポジウム、IEEEAP-Sシンポジウムへの投稿。 このようなデータの結果を踏まえ2年目となる来年度は90nm CMOSテクノロジーを用いて、シリコン集積化アンテナを搭載したウルトラワイドバンド送受信回路設計を行い、シリコン集積化アンテナによるワイヤレス信号伝送の研究についてさらに検討を進めたい。
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Research Products
(2 results)