2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J08750
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上窪 裕二 Osaka University, 生命機能研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | シナプス可塑性 / LTD(Long-term depression) / 海馬 / 小脳 / GABA / 長期記憶 / シナプス廃止 / 電気生理学 |
Research Abstract |
脳内において、記憶は神経回路の伝達効率や回路の自身の可塑的な変化(シナプス可塑性)によって実現されている。代表的なシナプス可塑性の現象として、増強型のLTPや減弱型のLTDが知られている。申請者らは、これまでに、LTPないしLTDを適切な時間間隔で3回以上繰り返すと、長期記憶に相当するような時間持続するシナプスの新生と廃止が起こることを示した。本研究では,減弱型のシナプス可塑性であるLTDについて注目した。結果,海馬におけるLTDの繰り返しによるシナプスの廃止にはLTD誘発後90分以内のタンパク質合成が必要であることがわかった。 また,小脳のLTDについて,シナプス後部の代謝型GABA受容体(GABA_BR)の活性化によって,代謝型グルタミン酸受容体シグナルが増強され,小脳LTDが強化される事と明らかにした(Kamikubo, et. al.,2007J.Physiol.)。この結果は,GABAによってLTDが調節され,小脳依存的な運動学習が調節される可能性を示唆するものである。
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Research Products
(6 results)