2006 Fiscal Year Annual Research Report
有限自由分解とgeneric initial idealの研究
Project/Area Number |
06J09103
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村井 聡 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | generic initial ideal / algebraic shifting / 有限自由分解 / 次数付ベッチ数 |
Research Abstract |
本年度は低次元の単体的複体のalgebraic shiftingの振る舞いを計算可換代数の重要な不変量の一つである次数付ベツチ数という観点から研究を行った。本年度の主な実績は次の3つである。 1.任意2以上の整数iに対し、generic initial idealを取ることでそのべッチ数が第i番目以降から一致し、第i-1番目以前までは異なっているイデアルを構成。 2.cyclic polytopeとstacked polytopeと呼ばれる特別な凸多面体の境界複体のalgebraic shiftingを計算。 3.algebraic shiftingと単体的複体のjoinに関するNevoの予想を解決。 algebraic shiftingとは単体的複体△から別の単体的複体を作る写像でgeneric initial idealの理論と深い関係がある。私はある特殊な場合の低次元の単体的複体に対し、algebraic shiftingやgeneric initial idealを計算する方法を与え、その計算方法を使い1のイデアルの構成及び2の計算を行った。1は計算可換代数の分野で存在が期待されていたものに実際に実例を与えたもので、その結果はMathematica Sacndinavicaで掲載された。また、2は、組合せ論に於ける凸多面体の面の数え上げの問題とも密接に関係しており、特にKalaiの予想の一つを部分的に解決している。こちらはDiscrete Mathematicsに掲載が決定し現在印刷中である。また、上記の低次元の場合に使った理論を一般化することで、3を解決することにも成功した。3の成果はArkiv for matematikに於いて現在印刷中である。
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Research Products
(5 results)