2008 Fiscal Year Annual Research Report
モデル生体膜チップを用いる細胞ストレス応答ネットワークの解析とその応用
Project/Area Number |
06J09185
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
ンゴ K X Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | メンブレン・ストレスバイオラクノロジー / 遺伝子 / 生体膜 / バイオリアクター / 無細胞タンパク質合成系 / 緑色蛍光タンパク質 / リフォールディング / ストレス応答 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、Membrane(生体膜/モデル生体膜)のストレス応答機能に基づき、細胞で発現するストレス応答現象の解析を行い、有用物質の生産プロセスの構築に応用することである。本年度では、使用している菌体Streptmyces griseusから得られるモデル細胞膜を用いて、細胞膜-リポソーム間相互作用を解析し、ストレス応答ネットワーク解析を行い、Streptmyces griseusにおいて発現する有用タンパク質Chitosanaseの生産プロセスに応用した。 菌体から抽出したモデル細胞膜脂質を用いて、リポソームと同じ要領でモデル細胞膜を調製し、リポソームとの相互作用を解析した。熱・酸化ストレスにより、モデル細胞膜-リポソーム間相互作用が促進されることが分かった。さらに、一部のリポソームがモデル細胞膜と膜融合することが見出され、菌体表面に発現するchitosanaseとリポソームとの相互作用を利用した、chitosanase回収プロセスに応用した。その結果、シグナルペプチド配列を有するchitosanaseはリポソーム表層に結合し、回収されることが見出された。回収率は熱・酸化ストレスで促進され、得られた活性は水溶液系の活性よりも高く、リポソーム膜界面の水和水が活性向上に寄与していることが推察された。 以上の知見は、細胞膜のストレス応答ネットワーク解析に基づき、有用物質の生産プロセスを改善する手法を確立できたことを示唆している。
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Research Products
(5 results)