2007 Fiscal Year Annual Research Report
高速レベルセット法を用いた隠れに頑強な実時間モーションスキャナの研究
Project/Area Number |
06J09470
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩下 友美 Kyushu University, 大学院・システム情報科学研究院, 助教
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Keywords | モーションキャプチャ / Fast Level Set Method / PCクラスタ / 3次元形状復元 |
Research Abstract |
人間国宝の巧みの技や格闘技の動作など,実際の人間の動きを計測し記録するモーションキャプチャシステムは,高品質なCG作成や技術の蓄積・継承などの分野で,今後多くの需要が見込まれる.しかしこれまでに提案されている複数カメラを用いたシステムは,対象が単一の凸物体に限られ,例えばシーン内に複数の物体が存在し,物体間で遮蔽(オクルージョン)が生じた場合には形状復元ができない.また人間のような複雑形状物体の滑らかな3次元形状を実時間で復元ずることは困難である.そこで本研究は複数対象物体の詳細な3次元形状を,オクルージョンに頑強に実時間で復元するモーションスキャナの開発を目的とする.我々はこれまでに,まず複数台のステレオカメラより取得した距離画像データに対し,高速な境界追跡手法であるFast Level Set Method(FLSM)を適用して,シーン内に複数存在する対象物体の3次元形状を復元するモーションキャプチャシステムを構築した.また,構築システムを8台の計算機からなるPCクラスタに実装し,FLSMの並列計算により高速に形状復元できるシステムを開発した.しかし,復元する対象物体の位置・形状によって,特定の計算機に負荷が集中する場合があるため,対象物体の復元に遅れが生じる可能性があった.そこで今年度では,動的に変化する対象物体の位置・形状による計算量変動によらず,対象物体の3次元形状を高速に復元するために,並列FLSM処理のための負荷分散の最適化手法を提案した.実際に提案手法を舞踊動作に適用し,対象物体が高速に移動する場合でも3次元形状を遅れなく復元できること確認した.さらに提案システムの応用例として,舞踊動作の計測実験を行い,任意視点画像が可能であることを確認した.
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Research Products
(3 results)