2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J09525
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大澤 拓生 九州大学, 大学院農学研究院, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | コンドロイチン |
Research Abstract |
反応後プロダクトであるUDP存在下でSe-Met置換体ChPolの結晶化を行い、多波長異常分散法により分解能3.5Åで位相決定を行った。この他に、ChPolの2種類の糖供与基質であるUDP-GlcUAおよびUDP-GalNAcがそれぞれ結合した結晶を共結晶化法およびソーキング法によって作製し、それぞれ分解能2.4Åおよび3Åのデータを得た。これらのデータに対して、Se-Met体で予め組んだモデルを分子置換テンプレートとして用い、位相を決定した。 ChPolは大きく2つのドメインから構成されており、N末端側ドメインにUDP-GalNAc結合部位が、C末端側ドメインにUDP-GlcUA結合部位が存在していた。これら結合部位にはDXDモチーフを構成するアミノ酸も含まれ、このモチーフに活性に必要な2価のマンガンイオンが配位していた。そのマンガンイオンにはさらにUDP-sugarのリン酸基が配位し、他のinverting glycosyltransferaseにみられるような結合様式をとっていた。そこで、すでに構造が知られている糖転移酵素との構造重ね合わせをそれぞれのドメインに対して行い、触媒残基を推定した。ChPolの2つのドメインには、それぞれ数か所大きくdisorderした領域があり、その部分は各UDP-sugar結合部位近傍にあることから、そのorderしていない部分がアクセプター基質であるchondroitinオリゴマーの結合に関与していると考えられる。
|