2007 Fiscal Year Annual Research Report
カイコ個体における相同組換え修復の研究・およびそれに関わる遺伝子群の機能解析
Project/Area Number |
06J09534
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
門 宏明 Kyushu University, 農学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 相同組換え / Brca2 / カイコ / Rad51 / Rad52 / 相互作用 |
Research Abstract |
前年度の結果より、Brca2の一部であるBRC repeatsとC末端領域(SX fragment)がRad51と強い結合がみられた。Brca2は、非常に大きなタンパク質であり、BRC repeatsは単量体Rad51と、C末端領域は多量体を形成したRad51と相互作用していることから、Brca2がRad51の機能制御を行なう上で、この2つのドメイン解析は非常に重要である。そこで、本年度はSXのミュータントを作製しRad51との相互作用を詳細に調べた。その結果、SXフラグメントの17アミノ酸残基が非常に重要であることが分かった。さらに、SXはDNA結合活性を有しており、Rad51結合ドメインと隣接していることが分かった。昆虫においても、Brca2がRad51の機能制御を行なっていると考えられる。 さらに、昆虫において相同組換え遺伝子の網羅的な相互作用をしらべるために、Insect two-hybrid systemを構築した。その結果、他生物で報告されていなかった相互作用をいくつか検出できた。特に、機能があまり分かっていないRad52がRPAやファンコニ貧血症原因遺伝子の一つであるFacnJと相互作用していることが明らかとなり、今後その機能解析を行なう予定である。Insect two-hybrid systemは、機能未知なタンパク質の機能推定に有用なツールになりうると考えられる。 昆虫においても、相同組換え修復の基本となるメカニズムは高度に保存されていることが明らかとなったが、それらを制御する部分では酵母・ヒトなどとは異なっており本研究を引き続き行なうことで、相同組換え修復における有用な情報が得られると期待される。
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Research Products
(6 results)