2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規シグナル伝達分子Spred/SproutyによるMAPキナーゼと骨代謝制御
Project/Area Number |
06J09583
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉賀 大午 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC2)
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Keywords | チロシンキナーゼ / MAPキナーゼ / ノックアウトマウス / Akt / 脂肪細胞 / VEGF / インスリン / 血管 |
Research Abstract |
Spred/Sproutyファミリー分子はRas/Rafに結合して、チロシンキナーゼによるERK/MAP kinase活性化を抑制する調節因子である。Spredは哺乳類では3種類報告されており、我々はSpred1,Spred2それぞれのノックアウト(KO)マウスを作製し、解析を行ってきた。Spred1はマスト細胞や好酸球などの末梢血液細胞の増殖を、Spred2は胎児期の血球発生を負に制御することを示した。 Spredもともと造血組織に多く発現し、Spred-1,Spred-2それぞれの単独KOマウスも好酸球、マスト細胞、赤血球などの産生亢進が認められた。破骨細胞分化はSpred-1 KOマウスで亢進しており、KOマウスの低成長と関係を現在調べている。Spred1/Spred-2のDouble-KO(DKO)マウスはリンパ管の過形成によりE12〜14に死亡する。 SpredはVEGF-Cのシグナルをリンパ管内皮細胞内で制御するのか、あるいは血球細胞と血管/リンパ管前駆細胞との相互作用を調節するか、いずれかの作用があるものと考えられる。現在DKOマウスの解析をすすめている。また我々は同じくチロシンキナーゼ経路を正に制御する分子SH2-Bにも着目して研究を行っている。 SH2-B欠損マウスではインスリンのシグナルが減弱しておりインスリン抵抗性を示した。さらに脂肪細胞分化を調べたところPPARγ転写因子の誘導が抑制されており脂肪紬胞分化の顕著な抑制が認められた。この作用はSH2-BがAktのシグナルを増強する分子であることによって説明できる。さらにSH2-Bの癌化への影響等を調査する予定である。
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Research Products
(2 results)