Research Abstract |
研究代表者は,視覚表象の形成過程における視覚的注意の働きについて明らかにすることを目的とした研究を行っている.特に平成19年度は,観察対象の空間位置の決定と注意との関係についての研究を行った,このテーマに関する一連の研究の結果,注意の所在によって空間定位が変調されることが明らかになった.また,対象の空間位置がコードされてから定位が完了するまでの時間を様々に変えると,注意による定位変調の方向が逆転することが分かった. これらの成果を専門誌あるいは学会にて発表した.具体的には,3本の論文を刊行し,6つの国内学会ならびに3つの国際学会にて発表を行った.その他にも,国際ワークショップにおいても2件の発表報告を行った(Yamada, Y., & Miura, K. (2008). Target-probe lag determines the direction of localization bias. Poster presented at The Second International Workshop on Kansei; Ihaya, K., Yamada, Y., Kawabe, T., & Nakamura, T. (2008). Affective priming and resilience. Posterpresented at The Second International Workshop on Kansei).これに加え,現在2本の論文が投稿中であり,専門誌による査読審査を受けそれらを修正中である. さらに,これらの業績および本研究をまとめた学位論文が認められ,平成20年3月25日に九州大学より博士(心理学)の学位が与えられた.
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