2006 Fiscal Year Annual Research Report
気液二相流遠心ポンプの開発とマイクロバブル生成に関する研究
Project/Area Number |
06J09688
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松下 直樹 九州大学, 工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 遠心ポンプ / 気液二相流 / ディフューザ流路 / 相似則 / マイクロバブル |
Research Abstract |
本年度の研究実績として,まず,羽根車下流側ディフユーザ流路の形状と構造の影響について調査し,羽根車下流側ディフユーザ流路に静止翼列を設置した場合と,ボリュート流路をダブルボリュート構造とした場合の二種類を比較した.その結果,後者はダブルボリュート部での流動損失増加の影響が顕著に現れたが,羽根車下流側に静止翼列を設置した場合は水単相時での流動損失による揚程低下は否めないものの,気液二相流時において気体滞留域の伸長抑制と寸断効果が得られ,良好な二相流性能を示した.この結果を受け気液二相流遠心ポンプの好適構造として,羽根車下流側ディフユーザ流路内に静止翼列を付設したディフユーザポンプタイプを提案するに至った. また羽根車羽根高さの気液二相流性能に及ぼす影響を調査し,その結果,羽根高さを高くすることで揚程係数が上がることを確認した.このときのポンプシュラウド側壁面静圧の測定結果と,CCDカメラによる羽根車内の気相の様相写真から,揚水性能の差は羽根車内の流れの様相変化に因るもので,CCDカメラによる内部流動様相の撮影写真からは,羽根車内部の気体滞留域の伸長と液噴流の様相に違いが見られた. さらに羽根車下流側にディフユーザ翼列設置時に効率低下の一因である軸動力の増加の原因を探るため羽根車出口流れの計測を考案した.計測方法としてLDV流速計による半径方向および周方向の回転同期計測システムを構築し計測装置の製作と計測プログラムの作成を行った. これまでの研究結果をもとにマイクロバブル生成に適した羽根車の設計・および製作を行い,さらにマイクロバブル生成・計測を行うための装置の製作・組立てを行った.具体的にはポンプ吸込み管および吐出し管を透明なアクリル樹脂製に変更し,さらには吐出し管下流側に内容量0.5m^3で壁面を透明なアクリル樹脂製としたタンクを設置した.
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