2007 Fiscal Year Annual Research Report
気液二相流遠心ポンプの開発とマイクロバブル生成に関する研究
Project/Area Number |
06J09688
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松下 直樹 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 遠心ポンプ / 気液二相流 / 相似則 / マイクロバブル |
Research Abstract |
本年度は高気液混合比適用形遠心羽根車の下流側にディフューザ翼列を設置した場合に生じる軸動力の増加原因を調査するため,LDV流速計を用いた羽根車内部の流れ場計測を詳細に行った.その結果,ディフューザ翼列設置により羽根車出口において絶対速度の周方向成分の増加が確認された.さらに,羽根車翼高さを高くすることで生じる翼高さ方向三次元流れをLDV計測により実験調査し,ポンプ性能と羽根車内部流れとの関連性を明らかにした.これにより,気液二相流時における羽根車内の流れとして,気体滞留域や液噴流が翼高さ方向に分布を持ち,翼間流路の閉塞の度合いも翼高さの違いにより変化することが示唆された. さらに,高気液混合比適用形遠心ポンプを用いたマイクロバブルの生成を目的とし,ポンプ吐出し口において高速度カメラによる気泡の観察を行い,そこでの気泡径を計測した.さらに,気泡の微細化を目的とし,羽根車翼間流路に縮小・拡大流路形状を組み込み,そこでの圧力差による気泡の圧壊を試みた.この結果,ポンプ吐出し口において気泡径500μm以下の気泡を安定・大容量生成させるに至った. また,本年度は国際会議において気液二相流遠心ポンプの相似則(FEDSM2007),回転数制御による気液二相流性能改善(AICFM9)を発表し,気液二相流遠心ポンプの相似設計について纏め,雑誌論文「ターボ機械」に投稿し採録決定を受けた.本研究の目的でもある高気液混合比適用形遠心ポンプの開発とマイクロバブルの生成に対して十分な結果が得られことから,博士論文として纏め,九州大学において博士(工学)の学位を取得するに至った.
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Research Products
(4 results)