2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J09740
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
柳川 綾 Kyushu University, 農学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 社会性昆虫 / 昆虫病理 / 生体防御 / 昆虫病原性糸状菌 / グルーミング行動 / イエシロアリ |
Research Abstract |
本研究の目的は、これまで体系的に確認されてこなかった、社会性昆虫の特有の集団・個体・細胞レベルにおける生体防御機構を解明することである。社会性昆虫は集団で生活することによりさまざまな機能を獲得しており、生体防御の点でも特有の機構を持つことが示唆されている。そこで、社会性毘虫であるイエシロアリのグルーミング行動の昆虫病原性糸状菌に対する生体防御機構における役割を調査している。 平成19年度は、イエシロアリのグルーミング行動と糸状菌の揮発性物質の相互作用について詳しく調査した。行動観察を引き続き行うとともに、グルーミングにおける触覚の機能、役割の解明を目的として、single sensillum recordingを用いて、各種昆虫病原性糸状菌の匂い物質に対する触角の電気生理学的反応を得た。加えて、各種昆虫病原性糸状菌のイエシロアリ体表からの除去を観察し、糸状菌の揮発性物質とグルーミング行動の関連を検証した。電気生理学的実験は、福岡大学理学部で、ご教授いただいた。 国内学会では、10月に第19回日本環境動物昆虫学会年次大会(亀岡市)、日本蚕糸学会第63回九州支部・第73回関西支部合同大会 昆虫機能・利用学術講演会(京都市)に、2008年3月に日本応用動物昆虫学会第52回大会(宇都宮市)に参加。4月には2007年度春期生物劣化研究会のシンポジウムにて研究成果を発表した。また9月には4th Asia-Pacific Conference on Chemical Ecology-from Biomolecules to Ecosystems an Interactive Chemical Message for our future-(Tukuba,Japan)国際学会にてワークショップおよびポスタ発表を行った。
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Research Products
(5 results)