2007 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリ始原生殖細胞の移動および増殖・分化の分子基盤
Project/Area Number |
06J09744
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒牧 伸弥 Kyushu University, 農学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ニワトリ / 始原生殖細胞 / chicken dead end homologue / 抗体作製 / 免疫組織化学 / ウエスタンブロット |
Research Abstract |
本年度はまず前年度に申請者がクローニングに成功したニワトリ始原生殖細胞に発現する遺伝子であるニワトリdead end遺伝子に関してその分子クローニングと転写レベルの発現解析の結果を論文として報告した(下記研究発表参照)。次にニワトリdead endのタンパクレベルでの発現解析を可能とするためニワトリdead endに対する抗体作製に本年度は主として取り組んだ。抗体を作製してタンパクレベルで発現解析を行うことはdead endの生殖細胞における機能を解析するのに必要不可欠である。それと同時に生殖細胞の検出方法が少ないニワトリにおいて生殖細胞特異的に発現するdead endに対する抗体を作製することは生殖細胞の検出方法の確立という点でも大変意義深い。具体的には発現ベクターにクローニングしたdead endのcDNA配列を組み込み大腸菌において組み換えニワトリdead endタンパクを作製して精製した。精製したタンパクをウサギに2ケ月間免疫して抗血清を得た。得られた抗血清を用いてウエスタンブロットおよび免疫組織化学によりその有効性を検討した。その結果ウエスタンブロットにおいては作製した抗体がニワトリdead endタンパクを検出できることが確認された。しかし免疫組織化学においてはdead endを発現する生殖細胞を検出できるものの非特異的な染色も確認された。そこで次に抗体の精製をおこなった。先に述べた大腸菌により作製した組み換えニワトリdead endタンパクをカラムに固層化してアフィニティー精製をおこないdead endタンパクに特異的な抗体を精製した。その結果免疫組織化学において一定の改善が見られた。申請者は以上の結果を日本繁殖生物学会において口頭発表した(下記研究発表参照)。
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