2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J09760
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
賓松 敬介 Kyushu University, 大学院・歯学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 味覚 / レセプター / 神経 |
Research Abstract |
1)味神経損傷後からの味覚再構築系の解明 これまでの本研究により、単一味細胞と単一味神経における活動電位の解析において、味細胞の応答と味神経の応答は相関し、味細胞-味神経間の情報伝達は、特殊な修飾を受けず、一対一で伝達されることが示唆された。動的に移り変わる味細胞-味神経間において、上記メカニズムの維持を担う特異的分子の探索を行った。 2)生活習慣病及び、加齢による味覚障害からの味覚再構築系の解明 生活習慣病やそのリスクファクターである肥満は、我々の甘味に対する強い嗜好性と食生活の乱れが主な要因であると考えられている。甘味受容機構の解明は、これら生活習慣病や肥満の予防、治療に役立つ味覚修飾物質の発見や創薬につながる可能性があり、その基礎として甘味受容体(T1R2/T1R3)と基質との結合特性を解明することが現在緊急課題となっている。植物のギムネマシルベスタに含まれるギムネマ酸(GA)はヒトの甘味を抑制するが、マウスには無効である。系統発生や進化の過程において、食環境に適応した種特異的な甘味受容体のアミノ酸変異に基づくものと推定される。本研究では、ヒトおよびマウスのT1R2/T1R3およびそのキメラ体を強制発現させた甘味細胞再構築系を用い、甘味受容体とGAとの相互作用について解析した。その結果、GAが甘味受容体T1R2/T1R3に直接作用し、甘味抑制を示すことを示した。次にT1R2/T1R3のヒト/マウス異種間の組み合わせおよびキメラを用いた解析から、GAは、hT1R3の膜貫通ドメインおよびhT1R2、hT1R3細胞外ドメインの片方もしくは両方に作用することが示唆された。点変異を用いた解析では、ヒト/マウス間でGA感受性を決めるアミノ酸変異を見つけた。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Moudulation and transmission of sweet taste information for energy homeostasis2008
Author(s)
Ninomiya Y, Yoshida R, Murata M, Yasumatsu K, Ohkuri T, Shirosaki S, Sanematsu K, Yasuo T, Nakamura Y, Shigemura N
Organizer
ISOT XV
Place of Presentation
San Francisco, California
Year and Date
20080721-20080726