2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J10141
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯塚 怜 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | シャペロニン / 古細菌 / 1分子蛍光イメージング |
Research Abstract |
1.シャペロニンの構造変化の1分子蛍光イメージング 昨年度に引き続き、超好熱性古細菌Thermococcus sp.strian KS-1(T.KS-1)由来シャペロニンの基質タンパク質を取り込む空洞部分の蓋構造(Helical protrusion)の開閉を、1分子レベルで可視化することを試みた。新たに、励起に直線偏光を用い、その偏光を回転させて色素からの蛍光を経時的に観察することから蛍光色素1分子の配向を検出する光学系を構築した。ATP存在下において、その配向が大きく変化する輝点が観察された。電子顕微鏡観察より得られた三次元再構成像から、ATPの添加に伴い、Helical protrusionは約40°回転することが示唆されている。蛍光色素の配向の差異から見積もられる角度変化は、これとよく一致した。 2.シャペロニンC末端領域の機能解析 大腸菌のシャペロニンGroELのC末端20残基欠損変異体の機能解析を行った。GroELはATP加水分解を境に、3秒間の基質タンパク質のフォールディングを阻害する過程、5秒間のフォールディングを行わせる過程の2つのタイマーを備えている。興味深いことにC末端欠損変異体は、初めの3秒の過程が5秒に延長したのに対し、後ろの5秒の過程は変化しなかった。この結果から、C末端領域はATP加水分解に伴う構造変化を動的に制御していると予想された。 3.プレフォルディンの機能及び構造解析 T.KS-1シャペロニンとプレフォルディンとの協調作用についての解析を行い、両者の親和性と基質タンパク質の受け渡し速度との間に相関を見出した。また、T.KS-1プレフォルディンβサブユニットの結晶構造を決定した。これまでに報告きれているプレフォルディンの結晶構造に比べ、変性タンパク質及びシャペロニンとの結合に関与する部位の構造が詳細に決定することできた。 大腸菌のシャペロニンGroELのC末端20残基欠損変異体の機能解析を行った。GroELはATP加水分解を境に、3秒間の基質タンパク質のフォールディングを阻害する過程、5秒間のフォールディングを行わせる過程の2つのタイマーを備えている。興味深いことにC末端欠損変異体は、初めの3秒の過程が5秒に延長したのに対し、後ろの5秒の過程は変化しなかった。この結果から、C末端領域はATP加水分解に伴う構造変化を動的に制御していると予想された。 3.プレフォルディンの機能及び構造解析 T.KS-1シャペロニンとプレフォルディンとの協調作用についての解析を行い、両者の親和性と基質タンパク質の受け渡し速度との間に相関を見出した。また、T.KS-1プレフォルディンβサブユニットの結晶構造を決定した。これまでに報告きれているプレフォルディンの結晶構造に比べ、変性タンパク質及びシャペロニンとの結合に関与する部位の構造が詳細に決定することできた。
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