2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J10577
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 良坪 東京大学, 生産技術研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 片側開口換気 / 換気量予測 / 実大試験 / 風洞模型実験 / 自然通風利用 / P-Q特性試験 / 室内循環気流 / 新型開口 |
Research Abstract |
1 片側開口換気に関する基礎性状の検討 集合住宅やオフィスなどの開口窓は片側壁面のみに設置される場合が多いが、片側開口換気に関する検討はあまりなされていない。本研究では片側開口居室の室平均空気齢(実質的な換気量)について検討を行った。ここでは、風洞装置を使用して、一様流中(横風状態)に設置された平面の開口で流入出が生じる室内モデルを対象として換気量測定を行った。通常の開口、及び縦軸回転窓を始め、様々な検討を行い、可視化実験により片側開口換気時の気流性状を明らかにし、また、室内循環気流を人工的に与えた際の換気効率に関する検討を行った。 2 通風増加を目的とした新型開口窓の開発 縦軸回転窓は棚やブラインドの存在によって十分に開かないことも多い。そこで、縦軸回転窓の通風機構を利用し、且つ45度程度で開いた場合でも、縦軸回転窓の換気性能が担保されることを目標に新規提案として「上下外開き窓」を検討した。風洞実験により思考した上で、富山県小矢部市にて新型実大開口の換気量測定試験を行った。現時では一部データの簡単な確認のみ行っているが、期待値に近いオーダーで換気性能が確認されている。 3 換気量予測手法の開発 設計段階で役立つ片側開口居室の換気量予測手法は、現状ではほとんど整備されていない。片側開口換気の計算には、多大な時間を必要とするため、設計段階でなされることは無かったが、実験式と、CFDによる建物周辺気流を組み合わせるで、片側開口居室の換気量を比較的簡易に可能とする。現時では通常壁面において片側開口となるデータを採取している。今後結果を使用し易い形でまとめ、後述のバルコニー側居室も検討する。 4 その他 バルコニーを持つ居室における片側開口時の換気性状を現在行っている。また、壁面ファサードの粗度の影響や、壁面厚さと換気性状の関係に関する検討も行い、一部は発表を行った。今後も引き続き検討を行う。
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Research Products
(3 results)