2007 Fiscal Year Annual Research Report
X-band電子綿形加速器を用いたコンプトン散乱小型単色硬X線源の開発
Project/Area Number |
06J10615
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂本 文人 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 電子線形加速器 / X-band / コンプトン散乱X線源 |
Research Abstract |
東大原子力専攻において、X-bandマルチバンチ電子線形加速器を用いた小型コンプトン散乱X線源の開発を進めており、そのシステム構築と性能評価を行ってきた。今年度においては、X-band加速管による電子ビーム加速の達成と、電子ビーム・レーザーパルスの衝突によるコンプトン散乱X線発生試験を行い、約10keVのX線シグナルを取得した。更なるX線の強度増強のため、電子銃による安定な電子ビーム発生を実現するために、熱陰極同軸のRF遮断構造に、スプリングの最適化及び新型のチョーク構造の適用を行った。 本研究で示したX-band熱陰極RF電子銃とX-band加速管からなる小型加速器による電子加速の達成と、これを用いたコンプトン散乱によるX線発生の達成は、病院レベルでのコンプトン散乱X線源の実現に向けて、非常に重要且つ大きな成果であると言える。加速管含む立体回路の構築の成功と得られた知見は、今後の小型高エネルギー加速器の開発にとって、非常に重要且つ大きな研究成果であると言える。 今年度の成果を踏まえ、新構造を採用した電子銃のインストールを行い、高品質大強度X線発生を実証していく事で、単色X線源としての性能向上が多いに期待する事が出来る。
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Research Products
(2 results)