2006 Fiscal Year Annual Research Report
1980年代以降日本・欧米における胎児診断・遺伝子診断の普及に関する国際比較研究
Project/Area Number |
06J10620
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土屋 敦 東京大学, 大学院人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 生命倫理 / 科学技術 / 遺伝子 / 優生学 / 歴史 / PGD / 社会計量 / 統計 |
Research Abstract |
本年度の研究は大きく分けて、I.生命科学における社会倫理的課題に関する研究、II.社会計量分析に関する研究に大分される。 <(1)生命科学における社会倫理的課題に関する研究> 本年度は、アジア圏における生命科学・生命倫理的課題に関する現在的及び歴史的な動向として、日本・韓国・台湾・中国における優生法の比較研究から、各国の現在制度の構築過程を分析した((1))。また、日本における過去の生命倫理的な歴史状況に関する分析を、1960年代に焦点をあてて論文としてまとめた((2))。また、先端の生命臨床科学の事例分析として、PGD(着床前診断)に焦点を当てて、ドイツのチュービンゲン大学にて、日本とドイツ及び欧米各国との比較に関する分析の報告を行った((3))。また、米国NIHの研究者等を中心に編まれている『生命倫理学辞典(第4版)』の翻訳を行った。((5))。また昨年度後半以降、北里大学・国立循環器センター・信州大学の研究員と合同で遺伝子解析研究・遺伝子検査に関する国際比較調査研究を行っており、今年度随時アウトプットが出される予定である。 <2)社会計量分析に関する研究> 昨年度7-8月には、計量分析手法習得のために米国ミシガン大学にてICPSRプログラムに参加し、1ヶ月間統計学の基礎理論及び分析手法に関するトレーニングを受けた。また、JGSS(Japanese General Social Survey)2004及び2006のコーディングメンバーとして社会調査の基礎業務を担当した。また、SSM(Social Stratification and Social Mobility)2005の院生メンバーとして、業務担当を行った。また、現在過去のSSM調査(1965)の再コード作業を行っており、今年度成果がまとまる予定である。また、社会学東京大学研究室「福祉と公平感」調査の報告書執筆担当をしており、現在成果がまとまりつつあるところである。
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