2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J10770
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大月 祥子 The University of Tokyo, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 金星 / 大気光 / 地上観測 / 近赤外 / 分光 / Venus Express |
Research Abstract |
1.金星大気光の長時間モニタリング観測 昨年度までの研究から、金星O_2夜間大気光分布には全球的な大気の運動である昼稼間対流だけでなく、より小さな時間・空間スケ囎ルの現象も影響していることがわかった。またその運動は金星上層大気の温度分布にも深く関わっているごとが示唆された。そこで、ハワイ・マウナケア山山頂のNASA赤外線望遠鏡施設(IRTF)において1日8時間に渡るモニタリング観測を行い、大気光分布の時間変動を捕らえな。青空の下でも大気光輝線を分離できる高波長分解能分光器CSHELLを用い、金星の出から没までの時間を最大限に利用した観測を実現した。 2.雲層微量成分の水平分布観測 金星の最大離角付近の視線速度が大きくなる時期には、太陽光の雲反射スペクトルを観測した。大気光と同様にIRTF/CSHELLを用いて高波長分解能スペクトルを取得し、微量成分HCIなどの水平分布を得た。 3.金星探査機Venus Expressとの同時観測 今年度は欧州の金星探査機Venus ExprgsSが金星軌道に到着してから初めての地上観測好機であった。そこでVenus Expressチームと協力し、探査機と地上からの同時観測を実現した。大気光・微量成分観測においては衛星から高度分布・地上から水平分布が得られ、3次元的な考察が可能になった。これまでの地上観測結果および共同観測の初期解析結果の一部は現在Planetary & Space Science誌に投稿中であり、6月の国際会議でも発表予定である。
|
Research Products
(5 results)