2007 Fiscal Year Annual Research Report
終神経ペプチドニューロン系の生理機能の解明-神経修飾システムとしてのはたらき-
Project/Area Number |
06J10818
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
羽田 孝佑 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ペプチド / ニューロン / 電気生理学 |
Research Abstract |
本年度の研究では、昨年度の結果を踏まえて終神経ペプチドニューロン系の集団活動に関して電気生理学的な解析を継続して行った。従来のペプチドニューロンは比較的広範囲に散在的に存在するが、私が実験に用いた硬骨魚ドワーフグーラミーの終神経ペプチドニューロン系はきわめて限局された部位に局在し、密な細胞塊を形成して存在している。このような実験系の特長を活かして、ペプチドニューロン系を構成するニューロン同士の相互結合、およびそれに基づく集団活動の解析を通じて、これらの神経系の作動原理を考察した。本研究は、GnRHを産生するペプチドニューロンが電気シナプスにより機能的に結合し、.数ミリ秒の時間スケールでその神経活動が同調する現象を電気生理学的に観察した初めての研究である。この成果は世界的にも権威のある国際学術誌Endocrinology誌への掲載に向け、現在改定作業を進めているところである。当初の年次計画に沿った研究遂行にはいたらなかったが、確実に成果に結びつく研究にすることができた点は評価されるべきである。このようなチャレンジングな課題に対して、学生の段階で自由に取り組むことができた点は大変によい経験であったと考えている。
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Research Products
(1 results)