2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J10935
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桃沢 幸秀 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ウマ / 気質 / 遺伝子多型 / 不安傾向 / AFLP / RHマッピング / TPH2 / BDNF |
Research Abstract |
気質関連候補遺伝子として,新たにBrain-derived neurotrophic factor(BDNF)およびTryptophan hydroxylase 2(TPH2)遺伝子について解析を行い,翻訳領域はそれぞれ744塩基,1476塩基からなることを明らかにした.続いて,その翻訳領域の塩基配列を10個体について比較したところ,BDNF遺伝子には開始コドンから222番目のシトシンがチミンに,261番目のグアニンがアデニンに変わる-塩基置換が存在し,マイナーアレルの頻度はそれぞれ3.7%,6.0%であった.さらに5000radのRHパネルを用いたRHマッピング法により,BDNF遺伝子はウマ染色体7番の遺伝子マーカーTKY2512の近傍に,またTPH2遺伝子はウマ染色体28番上の遺伝子GLIPR1の近傍に割り当てられた(Momozawa Y. et al. (2007)Anim Genet 38,81-3.). ウマの不安傾向に関連する遺伝子を明らかにするため,Amplified Fragment Length Polymorphism(AFLP)法を適用した.気質が評価された136頭のうち,不安傾向スコアの高いウマ雌雄4頭ずつ,低いウマ雌雄4頭ずつの計16頭を抽出した.まずオス8頭について32プライマーペアを用いてAFLP法を実施した結果,3299個のバンドが同定され,そのうち209個が多型性を示した.続いてメス8個体についてもその多型バンドの有無を判定し雌雄あわせて解析したところ,不安傾向スコアの両端の群において差が認められる9個の多型バンドが同定された.
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