2007 Fiscal Year Annual Research Report
中国大陸と香港の関係、特に中国政治の民主化における香港の役割の研究
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06J10986
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
倉田 徹 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 中国 / 香港 / 政治 / 一国二制度 / 民主化 / 越境 / 自治 / 選挙 |
Research Abstract |
この研究では、「一国二制度」方式の下で、中国大陸と香港がどのような関係を築くか、特に返還後の香港が、中国政治の民主化に対して、どのような役割を果たすかについての研究を進めた。 採用第2年目の本年度は、当初の計画では、1年目に収集した資料を駆使し、香港の大陸政治に対するインパクトを総合的に検証する論文を作成することを予定していたが、それに基づき、特に香港メディアの中国大陸の政治に対する影響力を検証する論文を作成した。同論文は2007年5月に開催されたアジア政経学会東日本大会で発表された。 また、香港返還10周年にあたる本年、各種中国政治関連の雑誌誌上において、香港返還以来の10年間の総括や、本年実施された香港行政長官選挙の回顧などの論文を3篇執筆し、発表した。返還10周年にあたる2007年7月1日前後には香港に滞在し、資料の収集やインタビューなどの活動を現地で行った。 これらの研究活動によって得られた知見を活用し、本年度は2年間の採用期間の研究成果の総括として、博士学位論文の執筆を予定していたが、予定通り2007年12月に博士学位論文『「小さな冷戦」の終結-「一国二制度」下の中港関係-』を東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻に提出した。審査の結果、2008年3月、同大学院より博士(学術)の学位を授与された。 このように、本年度は当初の計画通りに研究を遂行し、成果を挙げることに成功した。
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Research Products
(4 results)