2006 Fiscal Year Annual Research Report
ミャンマー都市部における社会変動と仏教実践の変容に関する文化人類学的研究
Project/Area Number |
06J11010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藏本 龍介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ミャンマー / 仏教 / 民俗誌 / 文化人類学 |
Research Abstract |
1.概要:本年度は、ミャンマーの主要都市ヤンゴンにおける近年の社会変動と仏教実践の新たな展開を分析するための第一段階として、日本における関連学会への参加、関連文献・資料を整理したほか、ミャンマーにおけるフィールドワークを目的とし、2度の海外渡航を行った。 2.実施内容: (1)7月から9月にかけてのヤンゴン滞在においては、市内における複数の仏教寺院、瞑想センター、仏塔をまわり、それぞれの概要を把握したほか、今後の調査に向けた人脈づくりを行った。興味深かったのは、仏教寺院の新たな動きであった。特に在家信者へのサービス(瞑想指導、寺子屋的教育など)は積極的に試みられており、海外における瞑想ブームもあって海外布教への様々な取り組みがなされていることがわかった。 (2)10月から11月は日本に滞在し、特殊な僧侶用の言葉等、語学の習得に専念した。 (3)12月から平成19年3月にかけて、前回の調査で興味をもった仏教寺院の活動を詳細に把握するため、ヤンゴン市、インセイン地区にある「Nyaung Kan Aye Meditation Center」に滞在し、僧侶や在家の瞑想修行者へのインタビューや、寺院の管理委員会の活動について調査を行っていた。 3.まとめと今後の展望:本年度の研究は(1)ヤンゴン市内の仏教実践についての概要の把握、(2)特定の仏教寺院での聞き取り調査を主とした。本年度の調査結果をもとに、今後は調査対象を拡大したい。そのためにはより長期的にヤンゴンに滞在する必要がある。ミャンマーでは現在、長期の滞在許可を得ることが若干難しい状況にあるが、ヤンゴン大学の研究機関、大学歴史研究センター(Universities Historical Reserch Center)に客員研究員として受け入れてもらう予定である。
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Research Products
(1 results)