2006 Fiscal Year Annual Research Report
心的外傷後ストレス障害における覚醒亢進症状の発生機序およびその脳神経基盤の検討
Project/Area Number |
06J11045
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
袴田 優子 東京大学, 大学院教育学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 外傷後ストレス障害(PTSD) / 核磁気断層画像(MRI) / 陽電子断層画像(PET) |
Research Abstract |
平成18年度においては,外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder ; PTSD)の病態生理に関与すると考えられる神経生物学的基盤について検討することを目的として,PTSD患者を対象として構造神経画像研究および機能神経画像研究を行った。構造神経画像研究については,核磁気断層画像(magnetic resonance imaging ; MRI)を用いて,PTSD患者14名,および対照群170名を対象として,脳画像データを収集した。そして,この脳画像データを解析して,英語論文執筆を完了している。論文は現在,Neuroscience Researchに投稿中である。また,機能神経画像研究については,陽電子断層画像(positron emission tomography ; PET)を用いて,PTSD患者と健常者を対象に,データ収集を行っている最中である。さらに,これらの研究と並行して,これまでのPTSDの構造および機能神経画像研究の知見について系統的レヴューを行って,この結果を論文としてまとめている。なお,この論文は,『脳と精神の医学』にて査読され,採択に至っている(現在,印刷中)。加えて,PTSDの病態生理において特に重要視されている扁桃体について,その機能と構造に関する神経画像研究の知見をまとめた総説論文も執筆し,『臨床精神医学』(第36巻7号)に掲載予定となっている。
|
Research Products
(2 results)