2006 Fiscal Year Annual Research Report
ランダムサンプリング経路探索法を用いた複数ヒューマノイドロボット協調作業の自動化
Project/Area Number |
06J11111
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神尾 正太郎 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 経路プランニング / RRT / ヒューマノイドロボット / 協調作業 / マルチエージェント |
Research Abstract |
これまでに提案した複数ロボット経路プランニングに必要となる事前知識を減らすために,協調荷物搬送作業での受け渡し順序の自動決定アルゴリズムを実現した.協調荷物搬送作業とはロボットが荷物を別のロボットに受け渡しながらゴールまで荷物を搬送するタスクである.この自動決定アルゴリズムには環境とロボットのモデルを使って経路プランニングした結果を利用する. 次に,協調搬送作業を二台のヒューマノイドロボットで実現した.単純にプランニング結果をロボットに適用するだけではシミュレーションと実環境のずれが大きいために失敗することが多い.そこで実環境でのずれが大きくなったときに新たな経路を生成する再プランニングを行う枠組みを考案した.これにより経路プランと環境とのずれを吸収する.ロボットの位置を認識する位置同定手法には,より一般的な環境で認識が行えるようMonte Carlo Localizationを実装した. さらに提案アルゴリズムのほかの問題への応用として,マルチエージェント物体再配置問題を扱った.この問題は,一つ以上の物体を初期位置からそれぞれのゴール位置まで適切に移動する複数のロボットの行動系列を得る問題である.提案する経路プランニングに,複数ロボットへの作業分担アルゴリズムを加えることで,全体のタスク実行時間を減らすようなロボットの並行作業を実現した. 以上の研究成果をもとに博士論文をまとめた.博士論文では,これまでに提案した経路プランニングをもとにしてさまざまなタスクに利用可能な枠組みを提案している.多数のロボットが存在する中での協調作業には,サブタスクを割り当てられるロボットとサブタスクを割り当てられないロボットが存在しうる.論文ではこのそれぞれに適用可能な経路プランニングアルゴリズムを述べている.この枠組みを用いることで複数ロボット協調タスクを解決できることを複数の応用事例から示した.
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Research Products
(1 results)