2007 Fiscal Year Annual Research Report
道具活用行動を獲得可能な等身大ヒューマノイドの行為創成システムの実現研究
Project/Area Number |
06J11203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小倉 崇 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ヒューマノイドロボット / ヒューマノイドロボットハンド / EusDyna / 生活支援行動 / 道具利用行動 |
Research Abstract |
人と共存するロボットを目指しヒューマノイドロボットが作られてきたが家庭での利用を想定した場合,日々変化する環境でロボットは行動する必要がある.そのため単発の定型動作の実行や人の操縦による動作でだけでは十分な支援を行うことはできず,オンラインで動作の計画を行い動作を生成する能力が必須となっている. 本研究は家庭環境での利用を想定した道具を用いることによる支援行動をテーマとし,その実現のために必要となる知能システムの構成法と有効性を明らかにすることを目的とした。 本年度はこれまでに開発してきた、オンラインでの動作計画システム、ロボット自身が行動生成のために用いるシミュレーション環境EusDynaを統合し、行為創成システムとして構築し、これを博士論文としてまとめた。 これまでにない点として、シンボルレベルでの高次動作計画系と、幾何レベルでの身体を動かす計画系とをシミュレータを通して統合したことが挙げられる。これによって、これまでに実現されることのなかった調理行動のような順序拘束のあるタスクレベルでの行為の自律的生成を可能にした。 また,目標状態の入力をいかに行うかという問題に対し,作用状態を持った道具モデルを利用した物体主導型目標状態指示を提案し,道具モデルに基づく操作指示システムを構築した.このシステムでは作業の対象となる物体を最初に選択し,その後その対象に関係のなる状態がロボットにより提示され,その中からユーザが目標状態を選択する.そのためユーザが必要とする知識が比較的少なくてすむという特徴がある, この研究により、道具操作による高次の動作計画を,シンボリックなタスク計画系と幾何的な動作計画とをシミュレータと道具モデルを用いてその間を結合し,それぞれの計画系に対する入力系を持たせることで統合するというロボットの統合知能の構成法を示すことができた.
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Research Products
(2 results)