2007 Fiscal Year Annual Research Report
網羅的RNAiライブラリーを用いたマスト細胞の脱顆粒メカニズムの解明
Project/Area Number |
06J11245
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅生 厚太郎 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | RNAi / RNAiライブラリー / 順遺伝学 / マスト細胞 / カルシウム |
Research Abstract |
マスト細胞が抗原認識した際、脱穎粒に先立って細胞内カルシウム濃度が上昇することが知られている。今年度はこのカルシウム流入メカニズムに限局し、関与する分子を特定するための実験を行った。 まず、ライブラリーセレクションを効率よく行うために、カルシウム濃度上昇が起きると死ぬ細胞(カルシウム依存的な転写因子であるNFATの結合配列の下流にジフテリア毒素のコード配列をつなげたコンストラクトを安定的に保持している)を樹立した。続いて、この細胞を用いて前年度までに構築したRNAiライブラリーのセレクションを行った。さらに擬陽性排除のため、カルシウム指示薬とセルソーターを用いてセレクションした。これら2つのセレクションを行った結果、カルシウム濃度上昇を抑制するsiRNAベクターが濃縮されていることが予想されたので、ライブラリーに含まれるsiRNAベクターを単離して個別に評価した。その結果、約4割のsiRNAベクターがカルシウム流入を抑制した。続いてこれらのsiRNAの配列を解析し、候補となる遺伝子のリストを得た。 現在はこれらの候補遺伝子が真にストア作動性カルシウム流入に関わっているか否か、確認実験に着手している。
|
Research Products
(1 results)