2007 Fiscal Year Annual Research Report
Gタンパク質共役型受容体G2Aの活性化機構解明および生体内における機能解析
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06J11249
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷口 尚加 (村上 尚加) The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Gタンパク質共役型受容体 / 転写制御 / プロトン / マクロファージ / プロモーター |
Research Abstract |
1.G2AとLPC(lysophosphatidylcholine)の相互作用があるか。 (1)繰り返し実験によっても、LPCとヒトG2Aとの直接の相互作用は確認出来なかった。 (2)一方で、LPCはヒト・マウスのG2Aに何らかの作用を持つとする文献が数報発表された。今後はその作用メカニズムを解明する予定である。 2.G2Aの生体内における機能解析 当初予定していたトランスジェニックマウスの作成は、ヒトとマウスの相同性の低さのために中止した。 しかし一方で、Northern解析において検出されたLong,Shortの二種類の転写産物の役割分担の解析を行った。Long,shortの転写産物は組織特異的に分布する物もあり、アミノ酸配列もN末の一部で異なる事から、その細胞外プロトンの感受性において何らかの役割分担を行っている可能性が考えられた。現在投稿準備中である。 3.ヒトG2Aのプロモーター解析 (1)ヒト末梢血を用いた5'RACEの結果より決定した転写開始点をもとに、その直上のプロモーターに結合する因子の一つをEMSAによって同定した。 (2)細胞株を用いたDNase Hypersensitivity assayにより、転写開始点付近のいくつかのDNase高感受性領域を同定し、その詳細なマッピングを行った。今後それぞれの領域について、ヒトG2A遺伝子の転写制御に与える影響を解析予定である。 当該プロモーター領域と、認識転写因子との直接的結合を検出するために、ChIPassayを立ち上げた。今後、候補因子の検討および、転写開始点周囲のエピジェネティックな制御についても、検討予定である。
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