2007 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化孤立空間内での平面状金属錯体の高次集積と機能発現
Project/Area Number |
06J11281
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野 公輔 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 自己組織化孤立空間 / ポルフィン / アザポルフィン / 異種金属集積 / コバルト / 配位結合 |
Research Abstract |
今年度は前年度構築した、3分子集積可能な自己組織化有機ピラー型かご状錯体を利用して、異種金属錯体の集積を試みた。かご状錯体内部での集積様式がドナーアクセプター相互作用であることに注目した。ドナー性の強いポルフィン錯体とメゾ位が窒素で置換された比較的アクセプター性を帯びるアヅポルフィン錯体を選択することで、かご状錯体内部でポルフィン錯体・アザポルフィン錯体・ポルフィン錯体とディスオーダーすることなく集積することを見いだした。その構造体は各種NMR,CSI-MSなどから同定した。そして実際、Cu・Pd・CuやCu・Co・Cuとまった異種金属配列の構築に成功した。さらに異種金属間の相互作用をESRを用い観測することに成功した。 またコバルトアザポルフィン錯体を自己組織化有機ピラー型かご状錯体を用いることでドナーやアクセプター性の芳香環に挟んだ集積体A-Co-A,D-Co-D(A:アクセプター,D:ドナー)の構築にに成功した。実際にはアクセプターとしてはトリアジン骨格を有するパネル状3座配位子、ドナー分子としてはポルフィンやコロネンを用いた。さらに電子状態が2つの場合において異なることが分かった。実際アクセプターの芳香環に挟むとS=1/2であるがドナー性の芳香環に挟むとS=1/2とS=3/2の混成状態であることがESR、ESR強度の温度変化、パルスESR測定2次元ニューテーション測定より明らかになった。
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Research Products
(1 results)