2008 Fiscal Year Annual Research Report
知識の類似性に基づく新たなサービス設計解生成メカニズムの定式化
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06J11294
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原 辰徳 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | サービス工学 / 顧客満足度 / 製品設計 / 設計支援システム / ビジネスプロセスモデリング / サービスマーケティング / 機能モデリング / 製品サービスシステム |
Research Abstract |
1.実施状況 前半は第1年度、第2年度の研究成果を論文化し、対外的な発表を精力的に行った。後半は博士論文「サービスの機能とその提供プロセスの統合表現」を執筆し、3月23日に博士(工学)の学位、および工学系研究科長賞(博士)を東京大学より拝受した。以下、博士論文の要旨を基に、本研究の意義・目的・成果を述べる。 2.研究の背景 社会の成熟により経済の中心はサービスへとシフトしている。GDP・雇用の約7割を占めるサービス産業においては、その生産性の向上を通じたサービス産業の製造業化の実現が喫緊の課題となっている。これまでサービスが科学・工学の主対象とならなかった理由として、(1)財の無形性、(2)品質評価の困難さが挙げられる。結果として、サービスにおける「設計図面の記述」と「サービス内容に基づく顧客満足度の評価」に関する体系化が十分に進んでおらず、各々の業種・業態に特化し経験と勘に強く依存した開発が行われている。 3.研究の目的 本研究の目的は「要素分解を基本としたサービスの対象表現によって、関係者が相互に理解可能なサービスの図面と、顧客満足度の評価に必要なサービスの品質構造とを統合的に扱うこと」であり、具体的には以下の三項目を実現した。 (1)顧客満足度の決定構造:顧客視点での満足度評価を可能とするサービスの機能表現 (2)サービスの設計図面:顧客との関わりを中心としたサービスの提供プロセス表現 (3)上記の機能表現と提供プロセス表現とを統合的に利用する手順 4.研究の成果 本研究の最大の貢献は、既存の工学手法とマーケティング手法を適切に組み合わせ体系化することによって、顧客満足度と設計図面の観点からサービスを統合的に記述する方法を明らかにした点にあり、これにより以下の三つが可能となる。 (1)サービス開発・提供に携わる全ての関係者が、そのサービスを相互に理解できる (2)記述結果(モデル)を解析することで、そのサービスが有する特性を理解できる (3)記述結果を基にして、そのサービスの顧客満足度を評価でぎる
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Research Products
(8 results)