2007 Fiscal Year Annual Research Report
DlkとEsl1の相互作用による細胞分化・組織の発生を制御する機構の解析
Project/Area Number |
06J11483
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮岡 佑一郎 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | DIK / Esll / 発生 / 分子生物学 |
Research Abstract |
Esl1のより詳細な解析のため、抗Esl1血清を作製した。Esl1のN末端側からシグナルシークエンス配列を除いた28から256アミノ酸残基を、マルトース結合タンパク質タグと融合させたタンパク質を大腸菌に発現させ精製した。精製したタンパク質の溶媒をPBSに置換した後、ウサギに4回にわたり免疫を行った。その後全採血により血清を得た。精製したタンパク質を用いたウェスタンブロット解析により血清の活性を検討したところ、特異的にEsl1を認識することが明らかとなった。さらに、得られた血清は内在性のEsl1もウェスタンブロット解析により効率よく検出することが確認された。また、免疫染色と免疫沈降にも使用することができ、非常に有用な血清であることが示された。 得られた抗Esl1血清を用いてマウス胎児繊維芽細胞の免疫染色を行ったところ、以前からの報告の通りEsl1はゴルジ体に特異的に局在することが確認された。さらに抗Dlk抗体との二重染色により、Dlkも細胞膜表面に加えてゴルジ体に強い局在が認められ、ゴルジ体でEsl1と共局在することが明らかとなった。同様の局在様式は、脂肪前駆細胞株である3T3-L1細胞でも認められた。以上の結果から、DlkとEsl1が機能的にも関連を持っていることが強く示唆される。 今後は、得られた血清や前年度に作製したEsl1欠損マウスを用いてDlkとEsl1の相互作用の生物学的意義およびその分子的機能を引き続き解析していく予定である。
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Research Products
(2 results)