2006 Fiscal Year Annual Research Report
野生アジアゾウの保全-ヒトと大型動物の軋轢の一例として
Project/Area Number |
06J11492
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
カンポス アルセイス A. 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アジアゾウ / 種子散布 / スリランカ / 行動 / 空間モデル |
Research Abstract |
スリランカの政情が不安定なため、当初考えていた計画の実施は困難となった。そのため、研究の目的を、「分断化された景観構造における種子散布者としてのゾウの役割」に修正した。以下に本年度の研究内容を示す。 5月:上野動物園にて飼育下のアジアゾウを用いた給餌実験を行い、種子の体内通過時間を調べた。 6月〜8月:ゾウによる消化が種子の発芽能力に与える影響を調べるために、発芽実験を行った。 7月:国際学会(ATBC)および中国科学院主催の「種子散布講習会」に参加するために中国を訪問した。 7月〜8月:スリランカにて、飼育下のアジアゾウを用いた給餌実験を行った。なお、種子の特徴が散布に及ぼす影響を明らかにするために、実験には12種の種子を用いた。 8月〜現在:ゾウによる消化が種子の発芽能力に与える影響を明らかにするために、12種の種子12000個を用いて発芽実験を行った。 10月〜現在:給餌実験、発芽実験、ゾウの移動の情報を結びつけるために、ゾウの移動パターンの解析を行っている。 この結果から、分断化された景観構造がゾウによる種子散布に与える影響を評価するモデルを構築する予定である。
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Research Products
(1 results)