2007 Fiscal Year Annual Research Report
出芽酵母の小胞体・ゴルジ体に局在する機能未知必須膜タンパク質の解析
Project/Area Number |
06J11506
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 啓介 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 出芽酵母 / 必須遺伝子 / GPIアンカー / β-1,6グルカン |
Research Abstract |
本研究は8個の機能未知必須膜タンパク質の機能解析を行うことを目的とするが,平成19年度は解析対象を限定し詳細な解析を行うことに重点を置いた. 1,Pga1 Pga1は小胞体に局在し,2回膜貫通型のタンパク質である.変異株の表現型および遺伝学的相互作用を検証し,GPIアンカー合成に関わるタンパク質であると推定した.さらに詳細な解析の結果,Pga1がGPIマンノース転移酵素と報告されていたGpil8とin vivoで複合体を作ること,およびpga1変異体とgpi18変異体はTLCにおいて同じ移動度のGPI中間体を蓄積することを見出した.以上から,Pga1はGPIマンノース転移酵素IIのサブユニットであると考えられた,以上の成果はMolecular Biology of the Cellに掲載された. 2,Keg1 Keg1は小胞体に局在し,4回膜貫通型のタンパク質である.遺伝学及び生化学両面の解析から,β-1,6グルカン合成に重要なKRE6と遺伝学的相互作用があること及びKre6タンパク質とin vivoで物理的相互作用があることを見出した.このことからKeg1がβ-1,6グルカンの合成に必要なタンパク質であると推察し,keg1変異株の細胞壁中のβ-1,6グルカンの量を測定したところ,やはり野性株に比べて減少していた.以上から,Keg1はβ-1,6グルカンの合成に関わる新規なタンパク質であると考えられた.以上の成果はJ.Biol.Chem.誌に掲載された.
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