2007 Fiscal Year Annual Research Report
リモートセンシングによる藻場分布マッピング手法の開発
Project/Area Number |
06J11651
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐川 龍之 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | リモートセンシング / 放射量補正 / マッピング精度 / 海草藻場 |
Research Abstract |
リモートセンシングによる海草藻場のマッピング結果を海草藻場のモニタリングに利用するためには全体の精度(overall accuracy)で90%稚度の高いマッピング精度が必要である。大気や水柱による光の散乱、吸収の影響を除去するための放射量補正はマッピング精度を向上させるための重要な過程である。沿岸海域の解析ではこれまでLyzenga(1978)らの開発したdepth-invariant index(DI指数)に衛星画像を変換する放射量補正が主に用いられてきた。この方法ではマッピングの精度を向上させることができるが、一方で、適用できる海域がカリブ海などの非常に透明度の高い限定されているという問題があった。そこで本研究ではこれに代わる新しい放射量補正として、衛星画像を海底の反射率と比例関係にあるbottom reflectance index(BR指数)に変換する方法を開発した。 BR指数の効果を確かめるために、三陸海岸の船越湾とチュニジア共和国ガベス湾のマハレス沿岸の二つの海域で、BR指数とDI指数を用いたマッピングをそれぞれ行い、マッピング精度の検証を行った。その結果どちらの場合にもBR指数による放射量補正を行った場合のほうがマッピング精度が高く、全体の精度で90%前後の精度が得られた。また、Jerlovによる消敵係数に基づく海城の透明度の分類カテゴリーから、これまでより透明度の低い海域においても利用可能であることが分かった。この成果により、マッピング可能な海域が増え、衛星画像の海草藻場モニタリングへの利用促進が期待される。
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Research Products
(5 results)