2006 Fiscal Year Annual Research Report
メディア研究と実践の有機的結合に向けて-ポピュラー音楽/映像をめぐるメディア史-
Project/Area Number |
06J11694
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
溝尻 真也 東京大学, 大学院学際情報学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | メディア史 / ポビューラー音楽 / ミュージックビデオ / FM放送 / メディア・リテラシー / ワークショップ |
Research Abstract |
1.歴史研究について 修士論文で展開した、1950末から1980年代初頭における「ポピュラー音楽と映像をめぐるメディア史」研究を以下の(1)・(2)に再構築し、投稿論文としてアウトプットすることを課題とした。 (1)1980年代初頭、普及途上にあったビデオ・テクノロジーとテレビ音楽番組がいかなるかかわりの下にあったのか。またその中で受け手はどのようにビデオ・テクノロジーを利用し、テレビ音楽番組を受容したのか。これらを明らかにするために、「ミュージックビデオ番組」の生成過程を追いつつ、当時のポピュラー音楽/テレビ文化/受け手集団の関係性について分析を行った。 (2)1980年代のテレビ音楽番組の展開においては、オーディオ・マニアやそこから派生したビデオ・マニアというべき人々が、極めて大きな役割を担っていたことが、(1)の研究では明らかとなった。そこで次に、こうしたメディア・テクノロジーに関するマニアとポピュラー音楽の関係がどのように歴史的に構築されてきたのかを探るために、1950年代末から1960年代にかけてのFM放送の生成・変容過程に焦点を当て、分析を行った。 2.実践活動について こうしたメディア研究の知見を実社会に還元し、両者を架橋するための実践活動として、ワークショップ「君はニュースデスク!」を行った(2006年11月27日,12月11日 於町田市立成瀬台小学校)。小学4〜6年生を対象に、テレビのニュース番組がどのように構成されているのかを考えてもらうことで、ニュースの重要性は人によって異なり、その解釈も多様であってよいこと、またニュース番組の形式=「伝え方」にも、送り手の様々な意図が埋め込まれていることを実感してもらった。
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Research Products
(1 results)