2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J11704
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
稲葉 一浩 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | XML / 単項二階論理 / MSO / オートマトン / データベース / プログラミング言語 |
Research Abstract |
本年度は、論理ベースXML変換処理言語"MTran"の構文および意味論の設計に取り組んだ。MTranは、単項二階論理(MSO)と呼ばれる形式論理を元にした、XML変換に特化したプログラミング言語である。単項二階論理のXML処理における高い表現力を4項目に分類考察し、その表現力を活用するための"visit"および"gather"という二つの構成要素に基づいた設計を提案した。この言語について、実例を通して既存のXML変換処理言語としてもっともよく使われている"XSLT"との記述力の差の比較を確認した。 設計した言語については、効率的な実装アルゴリズムの開発および実装を行い、ウェブサイト(http://arbre.is.s.u-tokyo.ac.jp/~kinaba/Mtran/)で一般に公開している。処理系の実装にあたっては、XML文書内の関連するデータの「組」を取得するための高効率なアルゴリズム"Partially Lazy Set Operations"を新規に開発した。これは、MTranの基となっている単項二階述語論理の論理式に関する従来知られていた処理アルゴリズムを改良し、効率・実装の容易さの両面を改善する物となっている。 以上の研究成果(MTran言語の設計、および実装アルゴリズム)は、XML処理プログラミング技術に関する査読付き国際学会PLAN-X 2007に論文として投稿し、採択された。
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Research Products
(1 results)