2007 Fiscal Year Annual Research Report
発泡モジュールによる修復・成長機能をもつフレンドリーロボットの皮膚システムの研究
Project/Area Number |
06J11714
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 摩梨花 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ヒューマノイドロボット / 肉質を有するロボット / 全身分布触覚センサ / 全身被服柔軟外装 / 印象評価 / 援助行動 / 過負荷保護機構 |
Research Abstract |
パーソナルな人工物からより親密な(フレンドリーな)システムの実現には、成長し、恒常性を保つ生物的性質とそれが触覚的に現れることが重要であると捉えている。これに向けて,従来,触覚センサや,インターフェイス,外観意匠,外装材料などとして個別の領域で取り扱われてきたロボットの皮膚肉質を統合的にとらえる。 本研究では,次の4つの課題に取り組んでいる。 a.高機能な肉質を持つための骨格と肉質の開発 b.肉質内部に埋め込むためのセンサシステム開発 c.肉質および触覚情報を利用した行動システムの開発 d.外観とインタラクションとの関係の解明のための外観試作とロボット外観印象評価 本年度は、下記の事柄を行った。 ■項目b.について: ・肉質内部にセンサを含め機能素子を埋め込むため、モールド成形時の型に付加的な部品を用意することで埋め込むことが可能な方法を考案した。 ・埋め込みに耐えるセンサシステムは伸縮が可能で、熱による変化の生じにくいシステムである必要がある。これに対し、伸縮可能なケーブル、熱による変化の生じにくいセンサ構成について検討を進めた。 ■項目c.について: ・ロボットの行動実験を容易にすることで来年度の研究を円滑に進めるため、関節部にトルクリミット機能を持ち、より可動性が高く、熱問題が低減された小型ヒューマノイドロボットを設計した。 ■項目d.について: ・生物らしさ(アニマシー)に関連する研究分野の知見、また、社会心理学分野の知見から、ロボットの印象に関する調査を行うため、複数の外装を取り付けることが可能な印象評価用ロボットを開発し、実際にアンケート調査に使用した。 ・ロボットの印象の評価を人間の援助行動になぞらえ、ロボットの外装が異なることで人間に与える正の感情とともに負の感情を調査するという、これまでのロボットの印象に関して明に考慮されてきなかった観点での調査方針を考案し、調査実験を行った。
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Research Products
(3 results)