2006 Fiscal Year Annual Research Report
発泡モジュールによる修復・成長機能をもつフレンドリーロボットの皮膚システムの研究
Project/Area Number |
06J11714
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 摩梨花 東京大学, 大学院学際情報学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ヒューマノイドロボット / 軟質ウレタンフォーム / 触覚センサ / 力 / トルクセンサ / 設計論 / インタラクションロボット |
Research Abstract |
本研究は,環境や人間とのロボットの触れ合いを実現するための柔軟な皮膚肉質の実現を目指す.これに向けて下記のステップを考えている. a.高機能な肉質を持つための骨格と肉質の開発 b.肉質内部に埋め込むためのセンサシステム開発 c.肉質および触覚情報を利用した行動システムの開発 d.外観とインタラクションとの関係の解明のためのロボット外観印象評価とそれを踏まえたロボット外装プロトタイピング 本年度は特に下記の事柄を行う計画であった. 1)センサ統合型高機能肉質のためのセンサシステムの統合とその評価 2)ロボット骨格設計論の構築にむけた検証用ロボットシステムの製作 3)ロバストな皮膚システムのための密閉性,交換容易性,修復容易性を持つ皮膚肉質の成型 このうち,1)については分布させた力/トルクセンサとそれを包む軟質ウレタンフォームからなる触覚システムのハードウェア改良を行い,センサ出力の空間的補間性の確認や,熱によるセンサ出力の影響,ノイズの影響などの確認・評価を進めた.またヒューマノイドロボットに全身での接触インタラクション動作を行わせ,肉質の変形を伴う接触状態のセンシングによるロボット行動の拡張を実証した. 2)についてはロボット骨格の改良を行いハードウェアの一新を行った.配線の収納やセンサの固定方法を変更しハードウェアの改善を行った.またロボットの行動制御システムについて,触覚情報の表示や触覚情報からの行動生成がより容易に行えるよう整備した. 3)については本年度で約4回にわたる改良試作を行うことで,皮膚肉質の耐久性,交換容易性,密閉性が向上した.新たに簡易切削型を設計製作し,離型に使用する薬剤や表面のコーティング剤などをサンプルから試作して再選定することで,次年度以降の実験での使用に耐えうる程度の皮膚肉質素材を開発した.
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