2006 Fiscal Year Annual Research Report
単細胞緑藻クラミドモナスのRNAi突然変異体解析による関連遺伝子の同定と機能解析
Project/Area Number |
06J11864
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
山崎 朋人 高知工科大学, 工学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | RNA interference / クラミドモナス / DNAのメチル化 / ピストン修飾 / 転写抑制 / ヘテロクロマチン |
Research Abstract |
hairpin RNAの転写抑制度合いが大きく異なるクローンの内のsilencer領域において、クロマチン免疫沈降法によってどのようなhistone修飾が富んでいるかを調べた。Hahrpin RNAの転写が強力に抑制されているRNAi-37のクローンでは、hairpin RNAの転写が活発なRNAi-37のクローンに比べ、inverted repeatの内部からsilencerの広い範囲で3倍から5倍も多くH3K4me1とH3K9me1が検出された。また、hairpin RNAの転写が抑えられたクローンでは、silencer全体でH3K14のアセチル化度合いが低下していた。 IR構造をもつDNA特異的な転写抑制に関与する遺伝子の探索を目的として、taggingによってRNAi-37株からhairpin RNAの転写抑制解除株を作出した。Hairpin RNAの転写が抑制されたRNAi-37株をparomomycin耐性賦与遺伝子、aphVIIIを用いてtaggingによるランダムな遺伝子破壊を行った。paromomycin耐性株31,000株のうち、spectinomycin 100μg/mlの寒天培地上で死滅する株をhairpin RNAの転写抑制解除株の候補とし、126株を選抜した。そのうちtagが1コピーのものが50株で、それらほぼ全ての株におけるtagの挿入位置をasymmetric-PCR法によって決定し、IR内のCGメチルの蓄積量の変化、hairpin RNAの転写量、あるいはレトロトランスポゾンTOCI mRNA蓄積量の変化を株ごとに調べた。50株中、異なる2つの突然変異体で欠損した領域が重複するようなものが6組存在した。50株7株で特に安定してhairpin RNA転写の著しい活発化が観察された。
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