2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06J50492
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
趙 元佑 名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 誘電体 / 複合材料 / メタマテリアル / 誘電特性 / 誘電率 / FDTD / 電磁界シミュレーション |
Research Abstract |
【研究背景】 電子デバイスの超小形化や高機能化には、通常の材料よりも飛躍的に絶対値が大きい特性を有する材料(スーパープロパティ)の開発が必要となる。 本研究では、異なる特性を有する材料を複合化し、スーパープロパティの実現を目指した。材料として、電磁波に対して強い応答を示し、電界エネルギーの制御も可能である金属(Pt)及び高誘電率を持つ常誘電体であるSrTiO_3を用いた。得られた結果について以下に述べる。 【研究実績】 誘電体と金属からなる複合材料を設計し、時間領域差分法(FDTD法)を用い、電磁界シミュレーションを行った。シミュレーション結果により、複合材料の内部における電場強度は、誘電体の中に分散された金属の周囲において、強くなることが観察された。さらに、このような挙動は誘電率の増加に大きく影響を与えることが確認された。設計したモデルを基に、誘電体SrTiO_3に金属Ptを均一に分散させた高密度を有する複合材料を作製した。インピーダンスアナライザーを用い、作製した複合材料の誘電率を測定した結果、誘電率は分散させた金属の量が増加することに伴って、増加することが確認された。特に、金属と誘電体の割合により、特定な組成において、従来のSrTiO_3より7倍以上の商い誘電率を示すことが確認された。さらに、MHz周波数領域においては、比較的に低損失を示した。これらの結果から、MHz領域で用いられる電気通信機器用電子部品の小型化やコンデンサ材料などの様々応用が期待される。
|
Research Products
(3 results)