2006 Fiscal Year Annual Research Report
燃料電池燃料極のための金超微粒子を用いた新規ナノ制御超活性触媒に関する研究
Project/Area Number |
06J50552
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮崎 晃平 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(CD2)
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Keywords | 燃料電池 / 電極触媒 / 燃料極 / 金超微粒子 / メタノール酸化 / CO酸化 |
Research Abstract |
Pt-Ru/Cの場合と同様に耐CO被毒性が高いと言われている白金-スズ合金触媒(Pt-Sn/C)を担体として用い、気相グラフティング法で金超微粒子を担持した触媒を作製し、そのメタノール酸化活性を調べた。その結果、金超微粒子を担持することで低い電位領域においてメタノール酸化に伴う電流が増加し、耐CO被毒性の向上が認められた。また、Pt/Cに金超微粒子を担持した触媒を同様に試験したところ、活性の向上が見られなかったことから、金超微粒子の触媒活性発現には酸素種を供給しうる第二元素の存在が必要であることが示唆された。 上述の気相グラフティング法には粒子サイズや担持量の制御が難しいという問題点があった。そこで、前駆体溶液に静電圧を印可しながら加熱炉内に噴霧し、レイリー分裂を利用しながらナノサイズの微粒を作製する噴霧熱分解法を用いた金超微粒子の作製を試みた。その結果、噴霧溶液の濃度をコントロールすることで微粒子のサイズを制御することができ、触媒活性の粒径依存性を確認することが出来た。 また、原子レベルで平滑な高配向性熱分解黒鉛(HOPG)上に規則的に担持したモデル電極の作製を、レーザーアブレーション法を用いて進めている。走査プローブ顕微鏡による表面状態の観察やX線光電子分光法による担持量の制御などを中心に行い、これらキャラクタリゼーションと平行して電気化学的触媒活性を調べている。現在のところ、レーザーアブレーション法を用いて粒子径10nm以下の金、ルテニウム、白金のナノ粒子が作製できることが明らかとなった。今後、担持粒子のHOPG表面上での挙動などに注目しながら、電気化学的活性について詳細に調べていく予定である。
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Research Products
(3 results)