2006 Fiscal Year Annual Research Report
3次元的な運動を行う索状能動体の実用化設計と制御に関する研究
Project/Area Number |
06J52372
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 浩也 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ヘビ型ロボット / 索状能動体 / 水陸両用ロボット |
Research Abstract |
本研究では,実用的な索状能動体(ヘビ型ロボット)の開発を最終目標としてロボットの理論と機構の研究を行っている.現在までの研究実績として,(1)ヘビの力学モデルの構築と実験による理論の検証,(2)ヘビ型ロボットの設計方針の作成,(3)実用機開発のための先行試作機の設計・開発を行った. まず(1)ヘビの力学モデルの構築と実験による理論の検証では,従来のヘビの力学の理論を発展させ,ヘビの体全体で成り立つ力の釣り合い方程式を導いた.そして定常的な蛇行を条件として方程式を解き,従来から指摘されていた事実に明解な説明を与えた.また,試験用ロボットを製作して蛇行時の屈曲形状と屈曲トルクの同時計測を行い,理論との一致を確認した. (2)ヘビ型ロボットの設計方針の作成では,まずヘビ型ロボットの特徴を,小さな断面形状,地形に適応した推進能力,水陸双方での推進能力,の3つと考えた.しかし,これら全てを併せ持つロボットを現在の技術で開発するのは困難であり,開発したとしても従来から存在する他の形態のロボットに劣る恐れがある.そこで,(A)小型化を追求した小型ヘビ型ロボット,(B)地形適応推進に有利な能動車輪装備の中型ヘビ型ロボット,(C)水陸双方での活動が可能な大型ヘビ型ロボット,の3種類の分類を作り,それぞれの特徴を最適化する方針で研究を進めている. (3)実用機開発のための先行試作機の設計・開発については,上記(A)〜(C)の分類に基づきそれぞれについて先行試作機を設計・開発している.(A)小型ロボットに関しては,断面が縦60mm横60mmの正方形に収まる試作機を設計し,現在配線作業中である.(B)能動車輪型ロボットについては,現在までに試作機を開発して性能の検証を行っている.(C)水陸両用ロボットについては,これまで開発してきた試作機ACM-R5により多くの知見を得ている.今後は以上の結果を統合して研究を行う予定である.
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