2007 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会における相談サービスの需要と供給システム-司法過疎地における滞在型調査
Project/Area Number |
06J52812
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉岡 すずか Kobe University, 法学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 弁護士利用 / 相談 / 司法過疎 / 島嶼 / 法的サービス / エスノグラフィー / フィールドワーク / 互助行為 |
Research Abstract |
本研究は、主に都市部においてその実態が研究されてきた弁護士や司法書士なとの法律家が島嶼部や農村などの小規模地域社会においてどのようにサービスを供給しているか、また、それらと地域社会に存在するさまざまな相談サービスの関係、さらに、人々がそれらを選択する要因やニーズを探ることにある。採用する材料は、離島地域におけるフィールドワークにもとづく経験的資料である。平成18年度から、弁護士利用パターン(調査地において「知り合いの別の場所にいる弁護士」が多く利用されるという)に着目し分析をすすめてきた。これは、人々が法的助言および法的サービスをどのように探索し獲得するのかについてひとつの説明になると考えられる。調査地においては、地域社会における文化的、社会的、経済的要因からパターンが生成され、私的なつながり、とりわけ地緑、血緑のネットワークを重視する地域性が重要であると考えられる。平成19年度は、これら前年度までに実施してきた研究において得られた知見をまとめ、日本法社会学会(5月13日)において「地域社会における法的助言の獲得-離島地域にみる弁護士利用パターン」として口頭報告を、同年7月27日の Research Committee on Sociology of Law(独・フンボルト大学)において「Seeking Legal Advicein Rural Areas of Japan」として口頭報告を実施した。その後、平成20年3月に論文"Seeking Legal Advice in Rural Areas of Japan: The Recent Changes in Legal Networks"として、KOBE UNIVERSITY LAW REVIEWの41巻(17-36頁)に公表した。
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Research Products
(4 results)